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【社会福祉士】福祉の相談職は心理カウンセラー?【精神保健福祉士】

社会福祉士や精神保健福祉士のような福祉の相談職と心理カウンセラーはどう違うのでしょうか?以下の私のツイートから、深く、わかりやすく考察していきます。

社会福祉士や精神保健福祉士を目指す人たちに読んでもらいたいわね!

 社会福祉士・精神保健福祉士は、心のカウンセラー的な役割もあるが、人の心を科学的に捉え問題解決を図る臨床心理とは根本が違う。
 私たちの仕事は種々の相談から本人に応じた自立と自律を考え、資源を結びつけ、環境を調節することだと思う。厳しい言い方になるが、援助者にも自立と自律が求められる。

 本記事では、社会福祉士や精神保健福祉士を目指す方で、どんな業務があるのか知りたい方向けに書いています。特に、心理職のおこなうカウンセリングと、社会福祉士や精神保健福祉士がおこなう相談援助の違いについて詳しく解説をしています。

 最後までお読みいただければ、社会福祉士や精神保健福祉士と心理職の違いが理解できると思います。

 カウンセリングと相談の違いや、どんな悩みについて解決をしていく立場なのか、見ていきましょう!

ちなみに、「心理カウンセラー」という公式な資格は存在しないわね。

『心理師』は公認心理師ではないと名乗れませんが、○○カウンセラーは名乗ったもの勝ち、な風潮もあるような気がしてます。

 ここで指した「カウンセリング」または「カウンセラー」は、精神科病院や心療内科クリニックで行われる心理療法とします。現状は臨床心理士や医師、または保健師などが活躍していると考えられます。今後は、公認心理師の活躍も期待されています。

 例えば大学、専門学校への進学、または就職先、そして資格取得の過程の中で、自分の思い描いている将来の姿に差が出ないよう、よく検討してみてください。

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福祉領域の相談職とは?

 『相談』と一言で言っても、いろんな立場や場所での相談があります。福祉領域の場合は、特に多岐にわたっていると感じます。いわゆる生活の困りごとから、年金申請など具体的なものまで、カバーする範囲はとても広いでしょう。

 場所に関しても、福祉施設や学校、病院、そして公的な機関での活躍もされています。その中で、『人の話を聴いて、解決に導くことが仕事なんだ』と思われるかもしれません。

 そこで、福祉を志し、「相談職を目指そう!」と思っている方は、どんな相談が待ち受けているとイメージされるでしょうか。以下のリストから考えてみましょう。

さて、いかがでしょうか?以下で分別します。

わかりやすく分けると、黄色いマーカーは福祉の相談で応じるもの、赤いマーカーは福祉の相談でもあり得るけど、根本的な解決や原因に関しては、福祉の相談職のみでは対応が難しいと思われることです。

このことを頭の中に入れて、次のセンテンスに進んでいきましょう。

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相談内容の種類から考える

 上記の黄色いマーカー、つまり福祉的な相談は、「相談内容の主訴がある程度明確」で、赤いマーカーの相談は「原因も解決方法もわからないが、本人が確かに困っていること」と思われます。

 福祉的な相談内容に関しては、その状態に陥ってしまった原因に留意しつつ、「それを解決するために、どうしたらいいか考える」というスタートラインになります。本人の持つ能力を十分に加味して、サービスを組み立てたり、必要な機関に繋いだりすることです。

 後者(赤いマーカー)の相談内容は「なぜそのような状態に陥ってしまったのか、その原因を明らかにする」ことがスタートラインとなります。例えば、「毎朝気分が優れず、憂鬱である」原因が、「働く場所がない、またはわからない」という理由に起因していたと思われる場合は、福祉職の出番です。上記のように、「本人の持つ能力を十分に加味して、サービスを組み立てたり、必要な機関に繋いだりすること 」が必要です。

 しかし、「 毎朝気分が優れず、憂鬱である」 原因が何らかの疾患が疑われる場合、その見立ても元に、治療を開始するのは医師の役割です。この場合では、病院へ繋ぐという役割が福祉の相談職の役割です。

 そして、治療の一環で、医療としての精神科病院等でカウンセリングなどが行われるでしょう。もちろん、同時進行的に福祉面でのサポートが必要な場合も多くあります。疾患の治療と、福祉的サポートは切っても切れない関係にありますから、そこは相談職である社会福祉士や精神保健福祉士の出番です。

 この段階で、医療と福祉に携わる利用者さんを支援する福祉職は、自らの立場を「カウンセラー的」だと思いがちです。全くもってカウンセラーとしての役割はないとも言えませんが、ご覧のように、医療と福祉のアプローチが異なることを理解していないといけません。
 
 困った時には抱え込まず、医療機関との連携をしていくことが必要です。自分だけで解決していくことは、あまり望ましくありません。

ここでもう一度、ツイートを読んでみてね!

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相談や悩みの質について深掘りする

 ここまでお読みいただくと、なんとなく違いがわかってきたと思います。もう少し深掘りして、福祉士としての役割を整理していきたいと思います。

 結論から書きますが、社会福祉士・精神保健福祉士として相談職に就いた場合、それは本人の持つ悩みや困りごとを解決していくことに間違いはありませんが、それは一対一で検査、分析をしたり、本人の心の中に深く入り込んで解決、解明するそれではなく、本人と地域資源を繋いで解決していくものとなります。つまり、生活を支える支援をしていくのが真髄と言えるでしょう。

 例えば「指が腫れて痛い!」という方がいたとしたら、レントゲンを撮って治療をする役割ではなく、その本人に合った病院を探して連れていくのが我々の役割となります。そして、継続治療が必要なら、どうすれば本人が一人で通うことができるか、その方法や手段を考えます。だから、地域に何があるかよくよく知る必要もあるし、ネットワーク構築が欠かせません

 部屋の中で、一対一で解決していくものではないということです

『繋ぐ』という言葉が出てきていますが、『本人と資源を繋いで終了』ではありません。つまり、『繋ぐ=紹介』ということではないということです。繋ぐためには、どんなところに繋いだらいいのか…どこに行けば本人らしさが一番発揮できるのか…その辺りを考えて繋いでいく必要があります。

 その過程で、本人の抱える深い思いや激しい葛藤を目の当たりにすることもあります。強い感情の揺れ、そして感情が爆発することも少なくありません。それを支えるために、冒頭に定義したカウンセリング的な側面も時にあり得ることでしょう。

 ただ、福祉職としておこなう相談は、心の解決に目くばせしつつ、目に見える困りごとの解決のためにどうしたらいいのか、具体策まで結びつけることです。

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それでは、精神保健福祉士は心理職なのか?

 少し話を変えて、精神保健福祉士について考えてみましょう。

 精神保健福祉士は心理職なのでしょうか?これも、やや間違った認識と思われます。相談職としての面接技術は用いていきますが、上記で書いたように本人と地域資源を結び付けていくことが主に求められてきます。

 その過程は「カウンセリング」とも言えるかもしれませんが、いわゆるカウンセラーとは別物です。主に精神保健を基盤に、精神科領域で困りごとを抱えている方に対しての生活を支える支援となりますから、その疾患そのものに対しての直接的なアプローチをする立場ではないでしょう。もちろん、知識としては把握していなければならないので、その辺りは社会福祉士と異なると言えます。

 ただ、デイケア等で、各種トレーニングや心理療法を用いての支援の場での活躍も考えられるので、病院やクリニックには必要な人材です。活躍されている方も多くおられますね。

 社会福祉士も同様ですが、スクールカウンセラーとしての活躍もあり得ます。生徒の話を聴き、相談に応じる業務となりますが、心を分析したり診断する立場にはないので、やはり連携が欠かせません。よく言われていますが、カウンセリングルームで解決を図ろうとするスクールカウンセラーは時代遅れかもしれませんね。

 余談ですが、学生さんにおいては「精神保健福祉士=心理カウンセラー」という認識を持った方が多いと感じます。学校の学部案内パンフレットで、白衣を着て病院で活躍する精神保健福祉士をイメージするような写真が多く用いられているからでしょうか。私としては、ちょっとした違和感を覚える一場面です。

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福祉士の自立と自律

 社会福祉士も精神保健福祉士も、「自立」と「自律」が大事です。これは、『相談内容に対して、自分の思うことを言う』のではなく、『本人がどうしたいのか、それを探り具現化する』過程に求められる資質になります。

 『自分なりのアドバイス』をするだけなら、素人と同じです。本人の本当の気持ちを探るスキルこそ、福祉士特有のアセスメント力であり、その部分に関してはプロであると胸を張って言いたいところです。

 自ら「自立」していることで、相談を受け止めることができる。「自律」していることで、相手の「自律」を尊重した支援ができる。そんな風に思います。「自立」を知らなければ、「自立支援」は絵に描いた餅です。また、「自律」してない人に相談しても、迷路に迷い込むだけです。

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公認心理師について

 公認心理師は、厚生労働省と文部科学省が管轄の資格です。まだまだ活躍の場は十分確保されていませんが、やはりいわゆる「純粋なカウンセラー」としての立場ではなく、敢えて言うなら「福祉士視点を持つカウンセラー」で、いろんな機関や場所と連携が得意な職種としての活躍になると思われます。

 社会福祉士や精神保健福祉士のことを、「心理から種々の解決を試みるカウンセラー」だと思う認識は誤りですが、敢えて言うなら、それにもっとも近い立場は公認心理師でしょう。

 医療としての治療する立場でもなく、社会福祉士や精神保健福祉士のような純粋な福祉領域でもなく、心理学をベースに人と関わり、必要に応じて福祉士的な役割を果たしていくのが公認心理師だと感じます。

この記事で挙げた中で、私が現在までに関わってきた仕事関係における各資格の職種で多いものを記します。公認心理師は今後の活躍の場を予想してます。

「福祉士」がなんで「福祉」と付くのか、考えたいわね。

これから福祉の道や心理の道を目指す方の参考になりますように!
ありがとうございました!

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この記事のまとめ

・『福祉領域の相談とは?』
 →悩みを解決することは間違いではないけど、それは生活に即した悩みであることとなります。本人と社会自然を結び付けて支援をするのが福祉の相談支援です。

・『精神保健福祉士は心理職なのか?』
 →心理職ではなく、精神保健を基盤に、本人と地域資源を結び付けていく仕事です。病院でカウンセリングをしているイメージもありますが、やや異なる認識です。しかし、病院のデイケアで活躍している精神保健福祉士もおられますので、心理職ではないものの、活躍の場は広いと思われます。

・『自立と自律とは?』
 →自分に対しても他者に対しても、アセスメント力を発揮するのが福祉士として必要な視点だと思います。

・『公認心理師とは?』
 →ものすごくざっくり言うと、福祉士的な心理職だと思います。今後は活躍の幅も広がってきそうです。

以上です!

お読みいただき、どうもありがとうございました!



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