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【裏技?】福祉の国家試験の解答方法【迷ったらこれ!】

福祉の資格取得

今回は、福祉の国家試験の解答方法について語ります。ただし、正攻法ではなく裏技です。どうしても解けない最後の一問、勘に頼るくらいなら、この記事の解答方法を試してみませんか?というものです。

捨て問にするくらいなら、試す価値はありそうね!

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設問の類型を意識しよう!

 本題の前に、重要なことを説明しますね。福祉の国家試験に限りませんが、設問には類型があります。それを、まず整理することが必要になります。社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士の国家試験においては、あまり穴埋め問題は出題されません。したがいまして、ここでは穴受け問題の類型は省いて考えます。なお、基本的には5択で考えていきます。
注)保育士国家試験は穴埋め問題が頻出です。

  1. 設問から、正しい単語を選ぶ
  2. 設問の用語等を、正しく説明している選択肢を選ぶ
  3. 設問を受けて、正しい説明をしているものを選ぶ

 まず、1.の「設問から、正しい単語を選ぶ」に関しては、正しい単語を知らないと話にならないので裏技は使えません。
2.の「設問の用語を、正しく説明している選択肢を選ぶ」に関しても、他の選択肢も正しいことがほとんどなので、裏技は使えません。(全部の選択肢それぞれが正しいことを述べている設問は、そのものを知らないと答えられませんね)
3.の「設問を受けて、正しい説明をしているものを選ぶ」に関しては、選択肢同士の比較で正答を導くことができるため、裏技の対象として考えます。つまり、選択肢それぞれが組み合わせで作られていますので、正答を導くヒントが隠されているのです

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選択肢を見破るコツ!

以下のことに留意して、各問題の選択肢を仕分けしましょう。

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実際の過去問を見てみよう!①介護福祉士

まずは介護福祉士の国家試験から!

問題 5 家族の機能に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。(第31回 介護福祉士国家試験 社会の理解より)

  1. 衣食住などの生活水準を維持しようとする機能は,生命維持機能である。
  2. 個人の生存に関わる食欲や性欲の充足,安全を求める機能は,生活維持機能である。
  3. 子育てにより子どもを社会化する機能は,パーソナリティの安定化機能である。
  4. 家族だけが共有するくつろぎの機能は,パーソナリティの形成機能である。
  5. 介護が必要な構成員を家族で支える機能は,ケア機能である。

 実際に、この選択肢をどう見極めるか、解説しますね。まず、この選択肢をじーっと眺めると、あることに気が付きます。それは、各選択肢がバラバラのことをいっているわけではなく、用語の説明になっている点でしょう。ということは、この1~5の中で、説明と用語がごちゃ混ぜになっているのではないかと仮定します。そして、正しいのは一つだけ。

次に、単語をピックアップしましょう。

  1. 衣食住などの生活水準を維持しようとする機能は,生命維持機能である。
  2. 個人の生存に関わる食欲や性欲の充足,安全を求める機能は,生活維持機能である。
  3. 子育てにより子どもを社会化する機能は,パーソナリティの安定化機能である。
  4. 家族だけが共有するくつろぎの機能は,パーソナリティの形成機能である。
  5. 介護が必要な構成員を家族で支える機能は,ケア機能である。

 選択肢1、と2で「生活」という言葉が出てました。これは、チャンスです。つまり、選択肢1と2は入れ替えをしていると仮説を立てます。すると正しくは…

衣食住などの生活水準を維持しようとする機能は, 生活維持機能である
個人の生存に関わる食欲や性欲の充足,安全を求める機能は, 生命維持機能である

あら、スッキリ!この時点で、選択肢1と2は正答から外れました。

続いて見ていきます!

  1. 衣食住などの生活水準を維持しようとする機能は,生命維持機能である。
  2. 個人の生存に関わる食欲や性欲の充足,安全を求める機能は,生活維持機能である。
  3. 子育てにより子どもを社会化する機能は,パーソナリティの安定化機能である。
  4. 家族だけが共有するくつろぎの機能は,パーソナリティの形成機能である。
  5. 介護が必要な構成員を家族で支える機能は,ケア機能である。

 ここまで読んだら、もうお分かりでしょう。選択肢3.の「社会化」に対応するのは選択肢4.の「形成機能」です。これは、肌感覚で構いませんから、似ている雰囲気を持つ単語を抜き出すことで見えてきます。これで、選択肢3.と4.も入れ替えをしていることが発覚しました。

 つまり、正答は5.となります

ここで、正答をよーくみてください!

5.介護が必要な構成員を家族で支える機能は,ケア機能である。

 このとおり、最初と最後の単語がマッチしているのです。他の選択肢は、解説のとおり説明を入れ替えしてシャッフルして作られた、いわば擬態状態のものでしたね。これは、読みにくさや違和感を覚える原因にもなります。真の正答は、よどみがなく美しいのです

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実際の過去問を見てみよう!②社会福祉士

次は社会福祉士の国家試験から!

問題 19 社会集団に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
(第31回 社会福祉士国家試験 社会理論と社会システムより)

  1. 一次集団とは,ある特定の目的のために人為的に作り出された組織である。
  2. フォーマルグループとは,企業や官庁のような一定の目的のために成文化された規則と命令系統を持つ組織である。
  3. ゲゼルシャフトとは,相互の感情や了解に基づく緊密な結び付きによる共同社会である。
  4. 準拠集団とは,共同生活の領域を意味し,典型的な例は地域社会である。
  5. コミュニティとは,特定の共通関心を追求するために明確に設立された社会集団である。

 この問題、知っていれば簡単に答えられるはずですが、敢えて何も知らないという想定で考えていきます。まず、問題文を眺めていきましょう。そして、重要と思われる単語をピックアップしていきます。それと同時に、この問題は組織や社会のことを問うているのだと認識していきます。

  1. 一次集団とは,ある特定の目的のために人為的に作り出された組織である。
  2. フォーマルグループとは,企業や官庁のような一定の目的のために成文化された規則と命令系統を持つ組織である。
  3. ゲゼルシャフトとは,相互の感情や了解に基づく緊密な結び付きによる共同社会である。
  4. 準拠集団とは,共同生活の領域を意味し,典型的な例は地域社会である。
  5. コミュニティとは,特定の共通関心を追求するために明確に設立された社会集団である。

 さて、いかがでしょうか。選択肢1.を見ると、「一次集団」となっていますが、結びは「組織」です。選択肢3.は、「準拠集団」ですが、結びは「地域社会」となってます。これは、何かおかしいと思いませんか?選択肢5.には「社会集団」という言葉が出てきました。つまり、このパターンの設問も、わざと文章をバラバラにして組み替えているのです。

「集団」は「集団」としてまとまると仮定します。

 すると、この時点で選択肢1.と4.は正答からは外れます。冒頭の単語と、結びの単語が不一致だからです。次に、選択肢5.を見てみましょう。

  1. 一次集団とは,ある特定の目的のために人為的に作り出された組織である。
  2. フォーマルグループとは,企業や官庁のような一定の目的のために成文化された規則と命令系統を持つ組織である。
  3. ゲゼルシャフトとは,相互の感情や了解に基づく緊密な結び付きによる共同社会である。
  4. 準拠集団とは,共同生活の領域を意味し,典型的な例は地域社会である。
  5. コミュニティとは,特定の共通関心を追求するために明確に設立された社会集団である。

 「コミュニティ」に関しては、聞き覚えがありませんか?選択肢4.を見ると、「地域社会」という文言があります。「コミュニティ」と「地域社会」は似ている言葉ですね。そこで、選択肢5と4を入れ替えます。

コミュニティとは, 共同生活の領域を意味し,典型的な例は地域社会である。

これ、入れ替えれば正答になりますね!さらに、入れ替えた先はそれぞれ対になることが多いのです。全くバラバラは考えにくいです。つまり、選択肢5と4は、それぞれ入れ替えたら正答になるということです。(この線で、他の選択肢を入れ替えても正答にたどり着きます!)

 ここまでくればあと一歩。あとは選択肢2と3のどちらかを選んでもOKですね。
この段階で二者択一ですので、正答は50%。でも余裕があれば、もう少し詰めましょう。

もう一度、設問を見てみましょう!各選択肢のカラーを考えます。

  1. 一次集団とは,ある特定の目的のために人為的に作り出された組織である。
  2. フォーマルグループとは,企業や官庁のような一定の目的のために成文化された規則命令系統を持つ組織である。
  3. ゲゼルシャフトとは,相互の感情や了解に基づく緊密な結び付きによる共同社会である。
  4. 準拠集団とは,共同生活の領域を意味し,典型的な例は地域社会である。
  5. コミュニティとは,特定の共通関心を追求するために明確に設立された社会集団である。

 こうして選択肢全体を再度眺めると、お堅い文言が目につきます。つまり、この設問では、「お堅い社会集団や組織」について、主に問うているのではないかと予想します。すると、選択肢3.の青線部分は、どうも「お堅さ」よりも「温かみ」を感じます。そう、異質な選択肢です。ですので、この際「ゲゼルシャフト」がなんだかわからなくても、3の選択肢自体が他の選択肢のカラーと違うので、これは間違いとしてしまいましょう。

 他の選択肢と異なるカラーの選択肢は、選択するために用意されたものではなく、単なる数合わせ、と考えてもいいのです。あと、この場合は「ゲゼルシャフト」という耳馴染みのない横文字を、それらしく解説して引っかけようとしているとも考えられますね。

というわけで、正答である選択肢2.を導くことができました!

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実際の過去問を見てみよう!③精神保健福祉士

最後に、精神保健福祉士の国家試験から!

問題 24 次の記述のうち,ソーシャルワークにおける生活モデルの説明として,最も適切なものを1つ選びなさい。
(第21回 精神保健福祉士国家試験  精神保健福祉相談援助の基盤 から)

  1. クライエントが持つ才能,資源,要求や向上心を十分に認識し尊重する。
  2. クライエントの抱える問題や課題を社会診断により探る。
  3. 包括的な視点からクライエントと環境の交互作用の接点に介入する。
  4. クライエントの中にある原因と結果の直接的な連鎖に着目する。
  5. インテークから処遇に至る一連の過程をソーシャルワークと捉える。

 この設問も、見当もつかないという段階から考えていきます。まずは、同じように重要だと思われる単語から抜き出してみます。

  1. クライエントが持つ才能,資源,要求や向上心を十分に認識し尊重する。
  2. クライエントの抱える問題や課題を社会診断により探る。
  3. 包括的な視点からクライエントと環境の交互作用の接点に介入する。
  4. クライエントの中にある原因と結果の直接的な連鎖に着目する。
  5. インテークから処遇に至る一連の過程をソーシャルワークと捉える。

選択肢5.だけ、「クライエント」という単語がありません。これは怪しいということで、正答から外します。これに関しては、この選択肢自体の正誤というより、一つだけ浮いている選択肢だからです。だから思い切って、外します。

続いて見ていきますわね!

  1. クライエントが持つ才能,資源,要求や向上心を十分に認識し尊重する
  2. クライエントの抱える問題や課題を社会診断により探る
  3. 包括的な視点からクライエントと環境の交互作用の接点に介入する
  4. クライエントの中にある原因と結果の直接的な連鎖に着目する
  5. インテークから処遇に至る一連の過程をソーシャルワークと捉える。

 「クライエント」というキーワードで一致している他の4択に関して、結びの言葉を抜き出してみました。この設問に関しては、単語レベルでの分別が難しいということと、各選択肢を入れ替えてバラバラにして正答を擬態させている類ではないと判断します。なぜなら、どの文章もその選択肢で完結されていて、入れ替えることができないからです。(入れ替えたら不自然)

 さて、ここで困ってしまいました。どれも正しいように思えるからです。そんなときは、冒頭の設問文に戻ってみましょう。

次の記述のうち,ソーシャルワークにおける生活モデルの説明として,最も適切なものを1つ選びなさい。

もう一度読み返すと、「生活モデル」というワードがあることに気が付きます。そんなわけで、「生活」に関連のありそうな選択肢を考えつつ、同時に残りの選択肢を再度精査します。


  1. クライエントが持つ才能,資源,要求や向上心を十分に認識し尊重する。
  2. クライエントの抱える問題や課題を社会診断により探る
  3. 包括的な視点からクライエントと環境の交互作用の接点に介入する。
  4. クライエントの中にある原因と結果の直接的な連鎖に着目する
  5. インテークから処遇に至る一連の過程をソーシャルワークと捉える。

 さて、「生活」というキーワードを考えてみると、選択肢2と4はやや異質に思えます。しかも、この二つの選択肢はニュアンスが似てます。選択肢2は「 クライエントの抱える問題や課題 ~」とあり、選択肢4は「 クライエントの中にある原因と結果の~」とあります。
 したがいまして、この二つも正答から除外です。「生活」と関連なさそうという理由と、「雰囲気が似ている選択肢」だからです。この辺りは試験の勘ともいうところです。


  1. クライエントが持つ才能,資源,要求や向上心を十分に認識し尊重する。
  2. クライエントの抱える問題や課題を社会診断により探る。
  3. 包括的な視点からクライエントと環境の交互作用の接点に介入する。
  4. クライエントの中にある原因と結果の直接的な連鎖に着目する。
  5. インテークから処遇に至る一連の過程をソーシャルワークと捉える。

 さて、これで残り2つとなりました。先ほども書きましたが、この段階でも正答率は50%なので十分だと思いますが、余裕があったらもう少し煮詰めていきましょう。
 この段階の視点は、今まで勉強した事柄で、慣れ親しんだ単語が多くある方を正答と考えるというものです。最終的には、詰め込んだ知識がモノを言うわけですね。でも、「聞いたことがあるなぁ」というレベルで構わないのです。見ていきましょう。


  1. クライエントが持つ才能,資源,要求や向上心を十分に認識し尊重する。
  2. クライエントの抱える問題や課題を社会診断により探る。
  3. 包括的な視点からクライエントと環境の交互作用の接点に介入する。○
  4. クライエントの中にある原因と結果の直接的な連鎖に着目する。
  5. インテークから処遇に至る一連の過程をソーシャルワークと捉える。

というわけで、選択肢3を正答と導くことができました。選択肢1もそれっぽいのですが、選択肢3の「包括的」、「環境」、「介入」のキラーワードの前には太刀打ちできませんでしたね。

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まとめ 

 試験では、普段の勉強がモノを言うのは当然として、それでも解けない問題が多々出てくることも事実です。そんなとき、当てずっぽうよりかはナンボかマシ、という気持ちで裏技を用いてみてください!

以上です!一点でも多くの得点を取って、合格を目指しましょう!

最後の最後まで、諦めないで!!


※試験までの過ごし方、最後の追い込み!どうやって自分を高めていくか…もご覧ください!

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