ご覧いただき、ありがとうございます。今回は、未経験・無資格だけど、障害児・障害者の支援をする『障害福祉の世界』に興味を持った方向けに書いていきます!
一人でも多くの方に興味を持っていただき、願わくば一緒に働きたいと思っています。
はじめに
本記事では、未経験・無資格の方のために、『障害福祉の世界(仕事)』の魅力やどういったきっかけで入り込むかを解説しています。障害福祉の仕事は、どんなものがあるのでしょうか? 未経験・無資格であってもできる仕事なのでしょうか?
この記事にたどり着いたあなたは、これからの『人材=人財』かもしれません。不安はあるかもしれませんが、一緒に障害福祉の世界を盛り上げませんか?
ここでは、無資格や未経験でも入りやすい障害福祉の業種について説明しています。結論から言うと、求人としての間口は広いものの、業務内容によっては経験や資格が必要な場合もあります。したがいまして、将来のため、ステップアップする視点も欠かせません。
それらを踏まえて、障害福祉の世界を覗いてみましょう!
障害福祉の仕事とは?
福祉の仕事にも様々な種類がありますが、ここでは『障害福祉』に焦点を当てています。『障害』とあるように、主に『障害を持った方』に対して支援をする仕事となります。
どんな方への支援をするのかというと、知的に遅れがあるとされている『知的障害』、身体的に困難さがある『身体障害』、精神的な疾患を抱える『精神障害』、そして学習や行動に困難さがある『発達障害』が挙げられます。
それらの方々が持つ生活の困難さ、または働く上での困難さを解消したり、一緒に考えて解決していくことが主な仕事内容です。
まず、未経験・無資格の場合は、施設支援と言われる『施設内で行われる支援』がもっとも間口が広いものとなります。その施設支援は、ざっくり大きく分けて①生活の支援をする施設、②就労を支援する施設、③児童の支援をする施設の3つの種類があります。
次のセンテンスから、詳しい仕事内容や特色を見ていきます!
障害福祉~施設支援について~
さて、具体的に『未経験・無資格でも働きやすい障害福祉施設』について見ていきます。
①生活の支援をする施設
障害を持った方が、日中通う施設です。または、入所と言って、そこで暮らしている施設(グループホーム含む)もあります。生活の支援をするということで、主に着替え、食事、排せつなどの支援をすることが多く、その中で生産的な活動をしたり、レクリエーションをおこなったりもします。
そこにいる利用者の状態で、身体介護の比重はかなり異なります。身辺面はほぼ自立という利用者が多い施設もあれば、身体介護が主になる施設もあり、どちらが自分に向いているか考えたいところです。
主な対象者は、18歳以上の知的障害や身体障害の方です。車いすを押したり、食事の介助をすることもあるので、その辺りは知識がないと難しい部分です。最初から任されることはないと思いますが、入職後も常に学ぶ姿勢がないといけません。
①生活の支援をする施設のやりがい
・『生活支援=生きること』の重みを知ることができる。
・食事や排せつ、着替えを通じて、利用者の気持ちに直に触れることができる。
・多様なレクや旅行などもあり、一緒に楽しむことができる。
②生活の支援をする施設の大変なところ
・身体介護が主になる場合は、体力勝負なところもあること。
・腰など、身体を痛める場合があること。
③求められる職員像
・元気がいいこと、若さ(年齢的なものではなく、気持ち的なもの)
・フットワークが軽い
・レクや活動の中で、何かしらの特技がある。(物作り、音楽など)
・ほぼ送迎必須なため、運転ができるかどうか
④働きやすさについて
・日中支援の場合は、曜日・時間帯もほぼ固定のため、生活のペースを崩さずに働きやすい。
・職員も多く配置されている場合が多いので、(施設によっては)有給も取得しやすい。
⑤実際の施設の名称
・生活介護事業所
・地域活動支援センター
⑥私の感想(実際に働いた経験から)
私は生活介護事業所と地域活動支援センターにいました。どちらも知的・身体・精神障害者が日中通所する場所でした。仕事内容は身体介護を基盤に、レクや創作活動をしていました。ときには、地域のイベントでバザー販売もおこなっていました。
特に大変だったのは、送迎でした。毎日朝早くから、支援後の夕方も送迎があり、集中力を保つのに苦労しました。
中には、支援が難しい方もいて、とても勉強になったことも事実です。自閉的な傾向のある方への支援、強度行動障害や問題となる行動への対応にも取り組んでいました。正直、忘れられない出来事が一番多くあったもの、この時期です。
未経験・無資格でも勤めることができる(職員配置上認められる)ので、入職のしやすさとしては、一番かもしれません。職員数も多いことがほとんどだと思われるので、段階を踏んで業務に取り組むことができると思います。利用者と関わることが好きで、身体介護に関しても抵抗がない方なら向いていると思います。
②就労を支援する施設
障害を持った方が通う日中活動の場で、就労を支援する施設です。就労支援とは、その施設内で軽作業をしながら、利用者が一般就労をするための支援をするものから、施設外で就労を支援する場合もあります。
先の生活介護などの生活の支援をする場とは異なり、ここでは『働くこと』がメインです。したがって、直接的な介護より、働くためのスキルや気持ち面の支援をすることが大事になります。
職員としてやることは、利用者に就職に必要なスキルを教えること、通ってくる利用者同士の人間関係に留意したり、施設内でやる作業の滞りがないように調節したり、利用者のお給料である工賃計算、または利用者が検討している就労先との折衝もあります。
この就労を支援する施設は、いろんなタイプがあります。いわゆる福祉的就労と言って、施設内で作業をし、メリハリをもって毎日を過ごすことを目標とする施設もありますし、一般就労を目標にしている場所、または社会復帰のリハビリ的な施設、いろいろです。
対象に関しても、18歳以上の精神障害の方を主な対象としているところが多いイメージですが、身体障害や知的障害の方も多く通っています。その施設によって、主な対象が異なるところです。
①就労の支援をする施設のやりがい
・就労を目指す利用者の成長を感じられる。
・企業との折衝など、地域の関係作りができる。
・施設内の作業などを仕上げる一体感を味わうことができる。
②就労の支援をする施設の大変なところ
・利用者同士のトラブルなど、細やかに気を配ることがある。
・身なり、言動、一般常識、ビジネスマナーを知る必要がある。
・就職の最新情報に気を配る必要がある。
③求められる職員像
・就職や採用に関して詳しく知っている人
・外部折衝が多いため、コミュニケーションが得意な人
・精神疾患などに配慮した言葉がけや態度が取れること
※企業の人事にいた方は特に重宝されると思います。
④働きやすさについて
・時間帯や曜日も固定のため、生活リズムを崩すことなく働くことができます。利用者も自主通所で来る場合が多いので、送迎が必須ではない場合もあります。
・就労支援ということで、利用者側もシビアだったりします。職員の理由のない遅刻や服装の乱れ、乱暴な言葉遣いは、利用者側からのクレームになる場合もあります。
⑤実際の施設の名称
・就労継続支援A型(一般就労と福祉的支援)
・就労継続支援B型(非雇用型、福祉的就労)
・就労移行支援(一般就職を目指すための支援)
⑥私の感想(実際に働いた経験から)
私は、就労継続支援B型施設にいました。そこでは、主に精神障害・知的障害を持つ方に利用者へ就労支援をしていました。福祉的就労の色合いが強い施設だったので、企業への就労支援という面はほとんどなく、施設内での作業を支援する立場でした。
日々の仕事としては、施設内でやる作業の調節や業者との話し合い、納期までに間に合わせるような計画作り、そして実際の作業です。作業に関しては、基本的には手伝うことはしていませんでしたが、検品や最後の個数確認は職員でやっていました。
利用者面談も定期的にしていました。もちろん、利用者同士のトラブルも多くありました。通所中の一般市民の方とのトラブルもあり、説明をしたり謝ったり、ホントいろいろありましたね。身体介護はほとんどありませんでしたが、その分大変なことも多く、毎日バタバタ過ごしていた記憶があります。
未経験・無資格でも勤めることができる(職員配置上認められる)のですが、『就労を支援する』という性格上、企業で就労するということが、どんなことか知っている人の方がいいのかと思います。
福祉的就労の場はそうとも言えませんが、やはり『働くこと』を知っている人の方が、イメージが湧きやすいため、務まりやすいと思います。
このような理由で、門戸は広いとは言えませんが、社会人としてキャリアがある方にとっては、『就労支援』はイメージの湧きやすく、採用もされやすい場だと思います。
しかし、先に述べたように、その施設によって『就労支援』の度合いが大きくことなります。したがって、『想像していた施設ではなかった』ということが、起こりやすいかもしれないので、見学や下調べなどしていきたいところです。
就労継続支援B型についての詳しい記事は、下記をどうぞ!!
③児童の支援をする施設
障害を持った18歳までの児童の支援をする施設です。療育と呼ばれる支援をする施設で、年齢によって行く場所が異なっています。そこでは、障害がある児童ということで、個々に合わせた支援を展開し、生活するための力を付けていくことが求められます。
この施設には、幼児(小学校就学まで)と、小学校就学~高校生まで(18歳まで)を対象とした福祉サービスに分かれます。大きく異なる部分ですので、よく検討していかないとならない部分です。
幼児の場合は、食事や排せつ、着替えの支援なども多くあります。日案(一日のプログラム)もしっかり組み立てられ、幼児期の療育を支える大事な現場となります。例えていうならば、障害支援に専門的な保育園(幼稚園)のような感じです。
小学校~高校生の現場では、学校が主な活動の場となるので、余暇活動が強めな一面も見受けられます。イメージとしては、放課後に活動することが多くなることから、障害支援に専門的な学童保育という感じです。
障害の種別としましては、発達障害や知的障害、身体障害のお子さんがいて、医療的ケアがあるお子さんがいる施設もあります。最初の関わりとしては、医療的なケアのある現場は厳しいので、発達障害や知的障害のお子さんがメインの場所だと入りやすいかなと思います。
①児童の支援をする施設のやりがい
・子どもの成長を肌で感じることができる。
・元気な子供たちから、パワーをもらえる。
・いろいろなケースに触れることで、経験値が増える。
②児童の支援をする施設の大変なところ
・とにかく、体力勝負!
・保護者からの要望など、対応することが大変な時もある。
③求められる職員像
・明るく元気な人、熱心な人、子どもが好きな人
・発達がゆっくりな子どもと、じっくり関わることができる人
④働きやすさについて
・幼児の施設は、時間帯や曜日が一定のため、働きやすいでしょう。一方、小学校~高校生までの支援をする場では、主に学校終了後や夏休みなど学校がないときの支援になりますので、時間帯的にバラバラです。学校があるときは14時~19時、ないときは9時~17時くらいの時間帯設定が多いと思います。
・子どもたちとの関わりはもちろん、保護者との関わりも重要です。良好なコミュニケーションや信頼関係の積み重ねをするため、心を砕くことも多いと思います。
⑤実際の施設の名称
・幼児の場合は児童発達支援
・小学校~高校性までの場合は放課後等デイサービス
⑥私の感想(実際に働いた経験から)
私は放課後等デイサービスの現場にいますので、日々小学生から高校生までの支援をしています。学校があるときは放課後、学校が休みの時は朝から夕方まで支援してます。私たちの支援時間帯は学校の時間割やお休みによって変わるので、柔軟な対応が求められます。
日々やっていることは、学校やご自宅までの送迎、保護者との面談、他のデイの連絡調整や担当者会議…子どもたちが来ると、公園で遊んだり制作活動をしたり、音楽活動をしたりしています。余暇活動のような一面がありますが、どれも療育という面が欠かせません。
そんな一面があるため、幼児を対象とした児童発達支援の場は、専門的な知識やよりその場に適した動きが求められるでしょう。一方、放課後等デイサービスの方は門戸が広い施設です。無資格・未経験でも採用される可能性が高いです。
療育は、経験がないとイメージが湧きにくいものと思います。以下に、参考になる記事をご用意しますので、是非ご覧下さい!
どの施設種別が良いか、見極めるためにすること
未経験・無資格でも、上記の施設であれば働くことができる可能性があります。しかし、生活支援、就労支援、児童分野…どんな分野が向いているか迷っている方もおられると思います。
もしもあなたが学生なら、アルバイトやボランティアで体験してみることも一つの手です。特に夏休みなどの長期休暇時は、各施設で学生ボランティアを募集していることもあります。
社会人であっても、休みの日のタイミングが合えば、ボランティアをすることでその施設の特色を感じ取ることもできます。
また、就職の面接を受ける前に見学を実施している施設もあります。また、面接の一環で、短時間の業務体験を実施している場合もあるので、有効に使っていきたいところです。
しかし、時間がない方は、なかなかそうはいきません。この場合は、いかに上手に情報収集をするかにかかってきます。インターネットを使っての情報取集も必要ですし、地域にある実際の施設のホームページを見て雰囲気を掴むこともありです。
わからないことがあったら、ご相談に応じます!お気軽にどうぞ!
本記事のまとめ
本記事を、振り返っていきます!
・『未経験・無資格でも福祉業界で働くことができるのか?』
→いわゆる、施設支援であれば、比較的携わりやすいと思います。
・『どんな施設があるのか?』
→大きくざっくりわけて、生活を支援する施設、就労を支援する施設、児童の療育施設があります。
・『各施設種別を簡単に知りたい』
→生活を支援する施設は、身体介護が主となります。就労を支援する施設は、利用者の就労を目指し、作業やトレーニングなどをします。児童の療育施設は、子どもと関わり、じっくり力を付けていく場所です。専門的な知識が必要な場合もあります。
最後まで、どうもありがとうございました!
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