19年度 障害福祉事業者の不正受給6億円【6年間で30億円超】

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ニュースを考察する人財★

はじめに

 令和2年5月、非常に残念なニュースを目にしました。

 今回は、『障害福祉事業者の不正受給6億円 19年度、6年間で30億円超』の報道について考えていきます。

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報道の背景にあるもの

 報道には、『障害福祉サービスを巡っては近年、利益優先でモラルの低い事業者が参入し、不正受給が各地で問題化』と記述があります。私は、この『利益優先でモラルの低い事業者』という文言に引っかかりを覚えました。

 『利益優先でモラルの低い事業者』の反対は『利益を追わず、モラルのある事業者』と言えるわけで、つまり『福祉で利益を追求するのはモラルが低い』という考え方が根底にあるのではないか?と思うわけです。

 私は、利益を追求するのは間違いではないと思います。ただし、それはいいサービスの対価です。適当なサービスで収益を得たら、それも立派な不正受給です。帳簿をごまかしたり、水増ししたりだけが不正受給ではないと思うわけです。

 この報道を見ただけでも、一部の方々には『福祉はボランティアなのに』と思われてしまいそうです。不正受給は言語道断ですが、『福祉はボランティア』という感覚もちょっと困ってしまいます。

 福祉とボランティアの関係について考察した記事は以下をどうぞ!

 さて、不正受給です。単にお金儲けをしたいからという理由は除いて、不正受給に手を染める原因は何かを考えていきたいと思います。

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不正受給の原因のひとつ

 いろいろありますが、一つだけ挙げます。

 人員確保のため、人件費として充てるため不正受給に手を染めたという考えです。
 
 例えば、障害福祉施設の運営上職員の人員基準が定められていますが、その基準だけで利用者支援をするにはマンパワーが足りません。国が示す基準の人数で支援現場が回ればいいのですが、現実はその倍くらいの人員を確保していることと思います。

 理想の支援をするため、必要な人員を確保したい…そのためには人件費が必要…そんな考えから、不正受給に手を染めた、なんて考えはなくもないと思います。

 すると、『利用者のため・いい支援をするため』、苦肉の策で『不正受給』をしたという構図も見え隠れしますから、変な話、悩みぬいた末の不正受給もあるのではないかと想像します。

 もちろん、不正受給をやってはならないのは言うまでもありません。

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不正受給を防ぐには

 上記で挙げた、人件費を確保するための不正受給があるとしたら、それを防ぐ方法を考えていきたいと思うわけです。

 単純に考えて、6年間で30億円余分に払えるわけですから、その分ちゃんとした事業所に支払われて欲しいと思いますよね

 結論は、シンプルに出すところにはしっかり出すということだと思います。加算の基準、要件など見直して、特に支援が必要な方が集まる施設、地域の困難事例の引き受け手になっている事業所にはちゃんと補助するということです。

 これは、自治体単位でしっかり行政と事業所で検討していきたいところです。

 出すところにはしっかり出す、ということは、当然出さないところには出さないでもいいと思います。しかし、基本障害福祉サービスは民間がやるものとなっていますから、行政としては受け皿を作らないとならないという面もあります。

 受け皿を作らなければならない一面はありますが、なんでもかんでも認可していたら、それこそもっと悪質な不正の温床となってしまうでしょう。

 事業所指定の申請基準なども引き上げていくことも必要ではないでしょうか。

 もう一つは、給付管理をきちんとするということです。具体的には、障害福祉サービスの請求時に、事業所はその報酬を請求することになりますが、現状は国保連に請求をするだけでよいのが問題だと思われます。

 これを、各事業所が各利用者に対してきちんと正規に請求をしているか、相談支援専門員が管理をするということが必要だと思うわけです。

 このことを、介護保険では給付管理業務と呼ばれますが、障害福祉サービスにはこれがありません

 つまり、事業所の請求を確認する存在がないので、請求業務がザルになって、不正受給がおこってしまう原因の一部になると思われるのです。

 もちろん、給付管理業務を相談支援専門員がやれば不正受給は起こらない、とも言えない部分はありますが、少なくとも利用日数の水増しなどは起こりにくくなるでしょう。

 これを実施するために、相談支援専門員の質の向上と、数の確保も行わなくてはなりません。

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おわりに

 今回は、障害福祉サービスの不正受給について、ニュースを取り上げてその背景を考察してみました。

 不正受給に手を染めることはあってはなりませんが、その背景を探ることで、現在の障害福祉サービスが抱えている、問題点が浮き彫りになるのかもしれません。

ニュースを考察する人財★
ケニー

福祉事業所にて、療育、生活支援、余暇支援など直接支援や、相談支援専門員など相談職の経験を積み、現在も福祉に携わっています。その過程で2校の通信専門学校へ通い、福祉の資格取得もしてきました。仕事と家庭生活の両立を目指しています。

また、複数の法人立ち上げの経験から、福祉職としての働き方や組織作りにも積極的に取り組んでいます。

ブログでは、資格取得の道のりや勉強のノウハウ、そして福祉職として働いていくためのマインドを発信しています!
勉強のちょっとした小技や役に立つこと、その他実際に私が体験したことなどをお伝えしていきます。

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