福祉施設における組織図の重要性

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働く人財・組織の人財

はじめに

 みなさんの施設には、組織図はありますでしょうか。大きな社会福祉法人や特定非営利活動法人では、組織図が明示されていて、全ての職員が把握していることと思います。

 しかし、小さな法人だと組織図自体を目にしたことがない場合もあるかもしれません。ひょっとしたら、そもそも組織図が存在していないかもしれませんね。

 職員が一丸となって仕事に取り組むために、その第一歩として組織図を明示することが挙げられます。

 家族や友だちではなく、職員は他人同士です。その他人同士を結び付け、いい関わりをするための手掛かりが組織図だと私は考えます。

 ※組織図の有無に関して、本記事では『職員間で組織図の周知徹底が図られている』ということを『組織図が存在している』とします。(図はなくても、組織でない事業所はありえないため)

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組織図があることでのメリット・デメリット

まずは、メリットとデメリットを挙げたいと思います。


メリット

 まずは、指揮命令系統が一目瞭然になることでしょう。つまり、誰に何を伝えていけばいいのか、はっきりすることとなります。

 また、自分が支持を仰ぐ人も明確になるため、混乱を防ぐことにもなります。これに関しては、その職場に長くいる人の声が大きくなり、ほとんどローカルルールのようになってしまう場合、それを防ぐ意味合いもあります。

 声の大きい人や、指導力のある人の指示に流されるのではなく、組織図に明示されている指揮命令系統に従うことで、そういった雰囲気も緩和されると思います。

 併せて、報告の漏れを防ぐこともできます。伝えるべき事柄、指示を仰ぐ事柄があった場合にも、直属の上司に漏れなく伝えることができます。

 もちろん、常に稼働している現場で、伝えるべき上司が不在の場合も多々あるでしょう。そういった場合も、誰に伝えるか把握していることで、その次の判断がスムーズになることもあります。

 最後に、責任の所在がはっきりしている点です。誰が責任を取るのか、誰が最終的な判断をするのか。一つの決定であっても、その意思決定には多くの責任と判断が含まれています。勝手な解釈で現場に混乱を招くことがないように、意思決定の重さを知るために、組織図は必要なのではないでしょうか。


デメリット

 デメリットに関しては、デメリットというより、『ある立場の人にとっては不都合に感じるもの』として考えていきます。

 まず一つには、動きが重たくなることです。意思決定のプロセスがある以上、勝手な判断はあり得ません。それを嫌う人は、少なからずいるであろうと想像します。自分の裁量でできないことを、窮屈に感じる類の職員です。

 確かに、小規模な事業所だと意思決定のプロセスが軽いことが魅力的に映るかもしれません。また、仕事をしている実感が得やすいのも小規模事業所であり、各職員にそれなりに裁量が与えられている場合です。

 以上のメリットとデメリットを踏まえ、ここでは組織図の必要性を訴える記事ですから、デメリットをなくしていきたいと思います。

 上記の中で、デメリットらしいデメリットといえば、『動きが重たくなること』でしょう。実は、これは業務マニュアルを作ることで改善されます。つまり、組織図と業務マニュアルはセットで考えたいところです。

 以下の記事でも書いていますが、マニュアル作成の意味合いは、職員個々の独自性を認めることにも繋がります。この独自性と言う部分に、『ある程度の裁量』を含めていくことが、マニュアル作成の狙いとなります。

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まとめ

 組織図の見える化は、小規模事業所の次のステップにおいては必須だと思います。これは、仕事として取り組むべきことを明確にする業務マニュアルとセットで考えていくと、より効果的でしょう。

どうもありがとうございました!

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ケニー

福祉事業所にて、療育、生活支援、余暇支援など直接支援や、相談支援専門員など相談職の経験を積み、現在も福祉に携わっています。その過程で2校の通信専門学校へ通い、福祉の資格取得もしてきました。仕事と家庭生活の両立を目指しています。

また、複数の法人立ち上げの経験から、福祉職としての働き方や組織作りにも積極的に取り組んでいます。

ブログでは、資格取得の道のりや勉強のノウハウ、そして福祉職として働いていくためのマインドを発信しています!
勉強のちょっとした小技や役に立つこと、その他実際に私が体験したことなどをお伝えしていきます。

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