福祉の人材から人財へ ~人財を育てるコツ~

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働く人財・組織の人財

はじめに

 今回は、このブログのタイトルにもなっている、「人材から人財」に関して、私の思うところを語っていきたいと思います。

 まずは「人財」や「人罪」について軽く確認し、そのあとどうすれば本当の「人財」となっていくのか、考えていきたいと思います。

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人材・人財・人罪とは?

 さて、「人材」という言葉から、それがその組織にとって「財産」となる人物のことを「人財」、反対に組織にとってマイナスになる人物を「人罪」という言葉で例えられていますが、これは福祉というより、ビジネスの用語として語られることが多いかと感じます。

福祉的に解釈すると、以下のようになるでしょう。

人材

→福祉の業界に興味を持ち、入職した職員。経験や知識はまだないかもしれないけど、やる気は溢れている様子。

人財

→一定の経験や知識があり、利用者や家族にも信頼されている。また、その事業所内でもリーダー的な役割にあり、後輩からの信頼も厚い。向上心もある。

人罪

→やる気がなく、一緒に仕事をしていても足を引っ張ってしまう職員。向上心もなく、周りからの信頼も薄い。職場の愚痴が多く、ミスも多い。

 これだけ見ると、いかに「人罪」を生まないような人材育成をするか、そして自らが人罪にならないようにするのはどうしたらいいか…そう考えてしまうと思います。また、ここで「人罪」と定義された人は、その人自体の資質の問題と思ってしまうかもしれません。

 しかし、人材・人財・人罪は表裏一体だと私は思います。つまり、誰しも「人罪」になる可能性があるのではないかと思うのです。

 それは、福祉の現場において、「仮面人財」という存在があるからだと思います。

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福祉現場の仮面人財とは?

 仮面人財とは、文字のとおり「人財」の仮面を被った職員ということができます。「仮面」というと印象が良くないかもしれませんが、決して世の中を欺いているわけでもなく、その仮面はほとんど無意識だと思われるのです。

 実は、私も今にして思うと「仮面人財」だったと思われる時期があったかと思います。それは、ボランティア精神というものを抱えて仕事をしていた時期や、利用者や職場の人間に「認めてほしい」という気持ちが先行していた時期がそれにあたると思っています。私の福祉職における迷走期がそれにあたると自分は考えています。

 もう少し詳しく考察していきます。

 福祉の現場は、毎日の繰り返しであり、自分の評価が非常にしにくいという現実もあります。この評価は、職場での立場や給与、待遇も含まれるとします。

 したがって、「これでいいのだろうか」と自問自答しながら現場に入っている職員も少なくないと想像します。そんな中、無意識に「こんな自分でありたい」という仮面を被って、日々の支援に反映させてしまうことは、誰にでもあり得るのではないかと思うのです。

 特に、厳しい現場や負荷のかかる現場支援において、職員は「人罪」にならないように自らにリミッターをかけていることがあり得ると思います。「不本意だけどしょうがない」「利用者さんのためには我慢しなければ」という思いを抱えて日々の業務にあたることもあり得ることです。

 この段階では、自分の思いは間違っていないこととして認識していますので、客観的な視点で振り返ることは困難でしょう。

 お分かりかもしれませんが、仮面の下の素顔は人罪でもあり、人財でもある可能性があります。仮面をつけているので辛うじて体裁は保てていますが、仮面がなくなったらどうなってしまうでしょうか…?

 私の個人的な主観ですが、仮面人財が一定層その組織にいることは、ある程度はしょうがないことだと思っています。コツは、仮面人財の割合を増やさないようにすることです。多くの仮面人財に支えられている組織は、今後の運営が危ないかもしれませんね。

 二つ、過去の記事を貼っておきます。合わせてご覧いただけますと、今お話しした仮面人財のイメージが掴めると思います。

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人財育成~急がば回れの精神で~

 福祉の中・長期的な人材育成のコツは、極端な話上記で述べた「仮面人財」の仮面を、「どうすればより自然に外すことができるか」にかかってきます。仮面の下の素顔が、「人材」から「人罪」になる前に手を打ちたいところです。

 もちろん、仮面の下の素顔も人財でいらっしゃる方も多くおられます。そういった方にとっての仮面は、早く外したい邪魔なものかもしれません。

ここはもう結論から述べていきます。

 とにかく、急がば回れの精神でやってくしかないでしょう。個々の職員との対話、抱えている違和感、疑問、その辺りを丁寧に紐解いていくことが一番だと思います。

 「職員は使い捨て」という気持ちがどこかにあるなら、改めなければならないと思います。

 忙しい中ではありますが、役職者との面談やストレスチェック、またはその職場に見合った評価制度の導入などが考えられます。また、いわゆる「いい職員」にも、注意を払っていかなければなりません。

注意を払うというのは、「いい人だけど、裏があるのではないか」という視点ではなく、「どんな人でも同じ熱量で見守ろう」とする、育成側・管理者側の姿勢です。

 同時に、その組織や現場での一定のルールやマニュアルを示していくことも大事な視点です。

 イメージになりますが、業務に関しても、自らのその組織でのあり方に関しても、靄がかかった状態ではなく、晴れやかにしてあげることが一番です。そして、育成する側も「一緒に育っていく」気持ちを忘れずにいたいものです。

働く人財・組織の人財
ケニー

福祉事業所にて、療育、生活支援、余暇支援など直接支援や、相談支援専門員など相談職の経験を積み、現在も福祉に携わっています。その過程で2校の通信専門学校へ通い、福祉の資格取得もしてきました。仕事と家庭生活の両立を目指しています。

また、複数の法人立ち上げの経験から、福祉職としての働き方や組織作りにも積極的に取り組んでいます。

ブログでは、資格取得の道のりや勉強のノウハウ、そして福祉職として働いていくためのマインドを発信しています!
勉強のちょっとした小技や役に立つこと、その他実際に私が体験したことなどをお伝えしていきます。

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